今日はご相談いただいた舞台でのマナーについてのお話です。
お辞儀について
近年のコンクールを見ていても子供達のお辞儀は様々。例えば、ある多くの優秀な生徒を輩出する門下の生徒達がひと際目立つお辞儀をしていました。
その後全国的にそのお辞儀が流行ってしまった。というケースがあります。出所も、意味も知らずただのマネしてしまうのもどうかな?と首をかしげます。
丁寧に綺麗なお辞儀を心掛けましょう
特別でなくて構いません。私は生徒に世界中どこでしてもおかしくないお辞儀を教えます。例えコンクールで何かしら目を惹いたとしてもそれが大人になり外の世界に出た時通用するものなのか。
大舞台だからこそ、普段には経験できない事を責任を持って生徒に教えなければなりませんね。
リズムを感じてお辞儀
例えば、リズムを感じてお辞儀をするのも美しい動きとなります。
1で手を横に
2で手を軽く前で揃える
3で頭からではなく腰からゆっくりお辞儀します
4でゆっくり起き上がり
5でまた手を横に戻す
またこの前後には必ず会場の奥少し上に目線を一度合わせる事。
この演奏前にリズムを感じてというのがポイントです。子供って本番の演奏が速くなりがちになると思いませんか?お辞儀もそこそこに急いでピアノに向かってしまうと普段より緊張や心拍数が上がっていることでテンポまで速くなってしまいます。
なので演奏前に一度呼吸を整え、きちんとゆっくり落ち着いて数が数えられるようにお辞儀で心を落ち着かせるよう日頃から練習させています。
またペタペタとピアノを触らないように必ず椅子に左手を置き、左足から足台に足を乗せさせ座らせます。右足から足を乗せると客席にお尻を見せてしまい、結果椅子によじ登る形になってしまいます。
衣裳について
当然ですがジーンズやトレーナーは避けましょう。ワンピース、ドレス、制服などフォーマルな装いでお願いしましょう。靴もつっかけのようなサンダルやブーツなどもやめましょう。また舞台上で補助ペダルの設置をする際の保護者、講師も控えめな色の服を心掛け、ヒールはやめましょう。
あまり知られていませんがホールでは舞台上でヒール厳禁の会場が多くあるのです。
私の失敗談
失敗その1
コンクール当日順番まで時間もわずかという時に幼児の生徒が泣き出しました。「ドレス脱ぐ!!」ママも私も大慌て。原因はドレスのチュールが痛くて我慢ならないとの事。試着だけで済ませていて、着て演奏をさせていなかったことに大後悔…。
失敗その2
ウエスタン調の曲を演奏する生徒。曲に合わせて当日可愛いショートブーツを履いて来ました。本番でなんとペダルを踏むのに足首が曲がらなかったとこれも大後悔…。
失敗その3
客席から見えるように右胸にコサージュをつけていた生徒。右手を交差した際、毎度毎度コサージュがガサガサ音を立て引っかかり演奏に集中できなかった。
という事前に防げるミスをしてしまいました。本番を万全に迎えるということは入念な準備が必要なのだと思い知ったのでした。
アシストペダル・椅子の調節
出来るだけここでは時間をかけないように日頃から流れを練習しておきましょう。私はアシストペダルを保護者が設置している間に生徒自身に椅子の高さを調節させます。
「やったことない」ではなく出来るようにさせておきましょう。なんといっても自分が演奏するのですから、自分の椅子の高さを把握しておくのは当然の事なのです。
舞台では、当然演奏も大切ですが、せっかくこのような機会なのですから「人前に出る」という事を意識させ、一つの大舞台を一人でやり遂げて帰ってくる様々な課題を与えてあげましょう。
舞台とは演奏だけではなく子供にとって成長できる様々な要素があるのです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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